
マンションに住んでいて困ることの一つとして、急な転勤の決定があります。転勤時はあわただしくなりがちなので、手早く旧居の売却をしたいものです。そこで本記事では、マンションの売却は転勤前と転勤後、どちらがいいのかについて詳しく解説します。それぞれのメリットや注意点を深掘りして紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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マンションを転勤する前に売却するメリットと注意点
まずは、転勤前にマンションを売却するメリットと注意点について見ていきましょう。
メリット
転勤前にマンションを売却する最大のメリットは、転勤先で新たに住宅ローンを利用しやすくなることです。
売却して得た代金で現状の住宅ローン残債を一括返済することで、新しい住まいの購入資金を確保し、住宅ローンの審査をスムーズに進めることができます。また、転勤前であれば、売却のための契約や物件の引渡し時に手続きに立ち会いやすくなります。
注意点
転勤が急に決まった場合、マンションの売却活動に十分な時間を割けないことがあります。このため、焦って売却を決めてしまうと、納得のいかない価格で売却する可能性があります。転勤前に売却する場合でも、早めに準備を始めることが重要です。
また、マンションの売却活動の一環として、購入希望者に物件を内覧してもらう必要があります。しかし、この準備や対応には時間と手間がかかります。転勤前の限られた時間で掃除や修繕、さらには内覧対応をこなすのは、忙しい日々に負担となる可能性が高いで高いです。
マンションを転勤した後に売却するメリットと注意点
次に、転勤後にマンションを売却するメリットと注意点について見ていきましょう。
メリット
転勤後にマンションを売却する最大のメリットは、売却活動に十分な時間をかけることができる点です。転勤後であれば、転勤や引越しに関わらず、物件の売却金額に納得がいくまでじっくりと売却活動を進めることができます。
急いで売却する必要がないため、市場の動向や物件の状態を見ながら最適なタイミングで売却できることが大きな利点です。さらに、転勤後に売却する場合、引越しは一度きりで済みます。
転勤前に売却を急ぐ場合、転勤先に住む場所が決まっていない場合は、仮住まいを用意する必要があります。しかし、転勤後の売却であれば、すでに転勤先の住まいが決まっているため、二重の引越しが不要になるのです。
注意点
転勤後にマンションを売却する場合、住宅ローンを利用していると、ローンの返済と新しい住まいの費用が同時にかかることになります。売却が決まるまでの間、ローンの支払いは続くため、転勤後の住居費用と合わせて負担が二重にかかることに注意が必要です。
特に売却が長引く場合は、経済的な圧迫が大きくなる可能性があります。また、転勤後にマンションを売却するまで、物件の維持管理費がかかり続けることも注意点のひとつです。たとえ使っていなくても、固定資産税やマンションの管理費、修繕積立金などが売却までかかります。
転勤が決まった際にマンションを早く売るコツ
転勤前にマンションを早く売却するためには、効率的に売却活動を進めることが重要です。以下のポイントを参考にして、不動産売却を進めましょう。
必要書類を早めに準備する
マンションを売却する際に必要な書類を事前にリスト化し、早めに準備することが大切です。主な書類には、登記済証(権利証)や本人確認書類、間取り図、固定資産税の納税通知書、実印・印鑑証明書などがあります。これらの書類を整えておくことで、売却手続きがスムーズに進み、時間を節約できます。
信頼と実績のある不動産会社を選ぶ
マンションを早く売却するためには、信頼できる不動産会社を選ぶことが重要です。不動産会社には得意分野があり、実績のある会社を選ぶことで、より効率的に売却が進みます。
また、査定額が高い不動産会社を選ぶことだけでなく、相場に基づいた適正価格で売り出すことが大切です。高すぎる査定額を提示する会社もありますが、過剰な価格設定は購入者を遠ざけ、売却が長引く原因となることがあります。
適切な媒介契約を選ぶ
媒介契約の選択も売却を早めるための重要なポイントです。媒介契約には「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の3種類があります。一般媒介契約は複数の不動産会社と契約できますが、報告義務がないため、活動状況がわかりづらい点があります。
専任媒介契約や専属専任媒介契約では、1社と契約するため、より積極的な売却活動を期待可能です。信頼できる不動産会社と専任契約を結ぶことで、早期売却が可能になります。
内覧対応に気を配る
マンションの内覧対応は、売却のスピードに大きな影響を与えます。内覧時に物件の整理整頓がされていない場合、購入希望者の印象が悪くなり、売却が遅れる原因になります。水回りや部屋の清掃、整理整頓を徹底して行い、購入者に良い印象を与えることで、早期売却に繋がるでしょう。
まとめ
急な転勤が決まった際のマンション売却は、転勤前と転勤後それぞれにメリットと注意点があります。転勤前に売却する場合、住宅ローンの返済がしやすく、売却手続きに立ち会いやすい点が利点です。しかし、準備不足や時間の制約で焦って売却する恐れがあります。一方、転勤後に売却する場合はじっくりと売却活動を進められ、引越しが一度で済むというメリットがあります。しかし、ローン返済と住居費用が重なるなど負担が増える点には注意が必要です。どちらにしても、必要書類の準備や信頼できる不動産会社の選定、内覧対応などのポイントを押さえることで、効率的な売却が可能になります。